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Ferrari 641/2はV型12気筒エンジンを搭載しているので、排気用のマニホールド(各シリンダーから排気口への管)も12本あります。左右6本ずつの金属管が、目一杯コンパクトにかつスムースに蜷局(とぐろ)を巻きながら空気を排気口へと導きます。
キットでは、12本すべてバラバラのメッキ部品となっています。一体化部品が多い中、かなりリアリティを追求しているぞと期待しつつ、組立に掛かります。
組立始めて間もなく、雲行きが怪しくなります。まずメッキ部品ですが、よく見るとかなりバリやパーティングラインが目立ちます。実際の材質感に近かったのでこのまま行こうと思っていましたが、老眼だったのですぐに気がつきませんでした。
ということで、この段階ですが、キッチンハイターに浸けてメッキを剥がします。
そして、何よりも大問題だったのがこの組立説明書です。順番の指示通りにマニホールドを1本1本組み立てていくわけですが、接着面の噛み合わせがアバウトで、しっかりと組み上がらず、すぐにバラバラにほどけてしまいます。
しかも、説明書13の「M」と「L」は、後の14、15で、Mが右側、Lが左側にそれぞれ取り付けるよう指示がありますが、これが見事に左右間違っています。
悪戦苦闘しながら、何とか組み上げてみましたが、これってエンジン本体や出口の排気口に合っているんでしょうか。
そうなんですよ。合うわけないですよね。作りがアバウトなんですから。。。
そもそも組立手順がおかしいですね。フジミの説明書は適切な懐疑心を持って従いましょう。
正確に仕上げるためには、まずシャーシに排気口(D31、D32)を接着してからエンジン本体を仮組みし、シリンダーと排気口の位置が合うように、マニホールドを組み上げていくべきです。
継ぎ目のすき間をパテで埋め、サンドペーパーで表面を整えて完成です。
参考までに、これから製作される方のために(今さらもういないかな)、お薦めの組立手順をご紹介します。
<お薦めの組立手順>
①シャーシ(C1)に、排気口(D31,D32)を接着する。
②エンジン本体(D33,D34)をシャーシに仮組みする。
以下、「M」(説明書では右側だが正しくは左側)を例にとると、
③E1とE2をまず接着し、これをシャーシの排気口(D32)に仮組みし、テープで固定する。
④E11→E8、E5→E14の順に、少量の瞬間接着剤で、位置決めしながら固定する。
⑤E10、E16を少量の瞬間接着剤で、位置決めしながら固定する。
⑥マニホールドをそっとシャーシから外し、適量の瞬間接着剤で本固定する。
⑦すき間をパテで埋め、整形する。
⑧サンドペーパーを掛け、サフを吹いて表面を整える。
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