(PR)
ランナーが多いことは先述のとおりですが、そのほかにも写真の丸印のようなガス抜き型のイジェクトピン(押出しピン)も多用されています。特に細かい部品は内部のガスをうまく排出しないと、樹脂が先端までいきわたらないので、各所に設計上の工夫が見られます。
そのほか、パーティングラインは目立っているので処理が必要ですが、バリなどはほとんどありません。
ゲートから部品を切り出し、ニッパー、ナイフ、金ヤスリ、サンドペーパーの順に使って整形します。
切り出した部品はいつものお菓子缶に、説明書の番号を振って格納します。
可能な限り完全に切り出して、ゲート跡やパーティングラインの処理を行いますが、極端に小さい部品などはランナーを残したまま大きく切り出します。
くろがね四起は、車体のほぼ95%がカーキ色で塗装されています。組立説明書においても、カーキ色以外の塗装指示が明示され、「明示のないところはカーキ色で塗装」という指示の仕方になっています。
指定色はMr.カラーの日本陸軍戦車色前期迷彩色TC18陸軍カーキとなっています。この「前期」迷彩色のカーキ色は、黄土色に近く国防色とも言われたカーキ色ですが、主に海外戦線で使用されることが多かったようです。これに対して、「後期」迷彩色の中のカーキ色はもう少し緑がかっていて、本土決戦に備えた色調だったようです。
今回は、特に拘りはないものの、間を取ってタミヤカラーのXF49カーキを用いることにします。
塗装はエアブラシを使って、切り出した部品にクリップや割りばしで足をつけたり、細かい部品はランナーごと、カーキ色に塗装します。
ここで新しいギア(道具)の登場です。アネスト岩田製のエアブラシ「SPARMAX FLYER SR2」です。
アネスト岩田は、コンプレッサーやエアブラシのメーカー大手で、GSIクレオスのエアブラシはOEMによるアネスト岩田製です。そのほか、タミヤブランドのエアブラシ周辺機器の中にもどう見てもアネスト岩田製とそっくりな製品が散見されます。
この「SPARMAX FLYER SR2」、何とも画期的な機構になっています。
何が画期的かというと、写真のとおり、エアブラシ上部のカートリッジです。通常のエアブラシは、上部のタンクに塗料を入れ、本体内部を通った塗料が圧縮空気と共に吹き出します。そのため、色を変えるたびに本体の清掃が必須です。
しかしこのエアブラシはタンクがカートリッジ式になっているため、色を変える際にはカートリッジを交換すれば足り、かつ塗料はエアブラシ本体を通過しないので、清掃が不要という画期的なものです。
カートリッジを複数購入しておくことで、よく使う色はこのボトルに入れておけばよく、よほどの長期間でない限りそのままの状態で乾燥することなく保管しておけます。
なお、通常の模型用エアブラシよりも強い空気圧が必要なため、いつも使っているタミヤのコンプレッサーREVOⅡ(最大0.11MPa)では出力が足りず、アネスト岩田のSilver Jet(最大0.4MPa)を使用します。
(PR)